君は舟なり 民は水なり

2021年2月1日の早朝にミャンマーでクーデターが起こり、アウン・サン・スー・チー氏を含む多数のNLD幹部が拘束されました。その後、軍部が政権を掌握したことは、日本国内のニュースでも大きく取り上げられたのでご存じの方が多いと思います。

シュエダゴン・パゴダ(2018年11月撮影)

今回のクーデターの背景は様々あると思いますが、民意を反映していないことは明らかです。このようなクーデターは過去の歴史にも多々発生していますが、最終的にはいずれも失敗に終わっています。また、様々な歴史書が民意を反映しない政権運営は長続きしないことを明確に書き残しています。

私が3年前に初めてミャンマーを訪れた時、この国の人々の心の柔らかさにふれて少し懐かしい気持ちになりました。それは、いわゆる高度成長を迎える前の昭和の日本を感じさせるものでした。街中には懐かしい日本車が多数走り回っていたので、少し過去へタイムスリップした感覚になったことを鮮明に覚えています。

また、ミャンマーの人達は非常に信心深く、仏教寺院への寄付に熱心な側面もありました。聞くところによると施しの文化が深く浸透しているそうです。

クーデターが起こる国と聞くと少し怖いイメージを持ちそうですが、私がミャンマーで感じた国民性は全く逆の印象でした。

川を渡るのに使用される渡船。その名も「Cherry号」。
日本からの寄付らしく、日本人はタダで乗れるらしい。(2018年11月撮影)

今回の件で一番被害を受けるのは、ミャンマー国民です。近年急成長を続けていた国の将来に希望や夢をふくらませていたミャンマーの人達の笑顔が曇ってしまう事を思うと残念でなりません。

一日も早い安定を祈っています。

k.yamatani

© 2024 株式会社 エーティーケー, All rights reserved.