先週末から今週にかけて世界的に注目された大きな選挙が実施されました。
一つはイギリスの下院総選挙。
14年ぶりの政権交代をもたらしす結果となりました。EUの離脱の中で政権を運営した保守党に対して国民がNOを突き付けた形となり、今後のイギリスの立ち位置に注目が集まっています。
次にイランの大統領選挙。
当初優勢とみられていた保守派の候補が敗れて、改革派のペゼシュキアン氏が当選しました。欧米各国に対して融和的な大統領の誕生が混迷する中東情勢にどのような影響を与えるのかが注目されています。
そしてフランス議会選挙。
6月末に行われた第一回選挙では極右の国民連合が大勝したサプライズをもたらしましたが、今回行われた決選投票では左派連合の新人民戦線が躍進し、マクロン大統領が率いる中道連合は議席を大きく減らしました。マクロン大統領が大きな賭けをする形で始まった選挙ですが、結果は大統領の目論見通りになりませんでした。今後、マクロン大統領は難しい政権運営を強いられる事となります。
最後に東京都知事選挙。
こちらは前職の小池氏が無難に勝利しましたが、2番手に無所属新人の石丸氏がくい込み、大きな組織票を持っていた蓮舫氏が3番手になりました。ここで2位に食い込んだ石丸氏は10代・20代・30代で得票数が最も多く、主に小池氏を支持したのは高齢者たちでした。結果として人口構成が大きく影響を与えることになりましたが、これから社会を担っていく若者達が政党や組織票、既存メディアからの影響を受け難いことが、ここまで表面化した選挙結果も珍しいと思いました。
総じて、これほど中身の濃い選挙が連日行われたことは珍しいと思います。ここ数年の環境の変化の中で、世界的に政治に対する国民のストレスが相当高まっています。
もしかしたら、これから行われるアメリカの大統領選挙が最終的なトリガーとなって、世界の構図が大きく変わっていくのかも知れません。
国民に媚びる低俗な政治が行われなければいいのですが…。