去年の11月、ポール・マッカトニーのコンサートに行ってきました。
自分とポールの出会いは、30年程前の10代前半の頃にまで遡ります。
でも、その頃にはビートルズはすでに解散していて、ジョン・レノンもこの世にはいませんでした。
そもそも自分がビートルズを聞くようになったのは、父親が集めていたレコードがきっかけです。
そして今では、自分が集めたCDを自分の息子が聞いています。
そうやって親子代々聴き継がれてきた楽曲達を本人の歌声で実際に聴く日が来るとは・・・。
ただ正直、ライブに行くまではポールの年齢からくる衰えを多少心配していました。
でも、実際コンサートで1曲目のイントロが流れてポールが歌い出した瞬間、感動で鳥肌が立ちました。
バラードでも感動的な歌でもない普通のロックナンバーで、こんな思いをしたのは初めてです。
それは、それまでの心配が一瞬で杞憂に終わり、古い楽曲達が持つ懐メロのイメージが完全に覆された瞬間でした。
そこで演じられた楽曲達が作り出す会場の雰囲気は昔を懐かしむ感じではなく、まさに今を楽しむ雰囲気でした。
でもポールにしてみれば50年前と同じ事をやっているに過ぎなかったのかも知れません。
ただ、その凄さを実感させられました。
現在、(株)エーティーケーでは鉄パイプや鋼材の加工を主に行っています。
「これが50年後も通用するのか?」と問われれば、全く通用しないでしょう。
現に今、自分達がメインで行っている加工業務は、10年前には全く行っていませんでした。
厳しい世の中を生き残っていくには、そうやって時代の変化に即しながら業態を変化していくしかありません。
ただ、変わってはいけない事もあると思います。
それが(株)エーティーケーの社是としている「人にやさしく・仕事に厳しく・己を知る」と言う3つの言葉です。
今、当社がやっている事は、50年後には世の中に必要とされていないかも知れません。
ただ、50年後でも「お客様を大事にして、仕事に厳しく、自己研鑚に励む」企業は世の中のどこかで必要とされるでしょう。
それを続ける事によって、その時代に何をするか?の答えは、きっと周りの環境が教えてくれると思います。
もしかしたら、企業が「生かされる(活かされる)」とは、そういう事なのかも知れません。
ポール自身も50年間、ずっと同じパターンの音を奏でていた訳ではなく、常に時代に合わせて試行錯誤を繰り返していたと思います。
ただ、彼の「オーディエンスを楽しませたい」という姿勢は、50年間変わりませんでした。
それが50年経っても色褪せない彼の存在価値になったのだと思います。
あらためて2014年現在、世の中に生かされていることを感謝して、少しでも皆さんに貢献できるよう日々研鑽に励みたいと思います。
その後のことは、Let it be …
皆様にとって良い一年となりますように!
K.yamatani