オリンピックが盛り上がっていますね。
特に今までメダルに手が届かなかった競技での頑張りが目を引くシーンが多いです。
その中でも団体競技での成果が際立っているような気がしました。
団体競技の場合は、個人の能力とは別にチームワークや連携など様々な要素が絡んでくるので、日本人には向いているのかも知れません。
エーティーケーでは、組織づくりにおいて「責任の所在を明確にした上で、誰が抜けても機能する組織」を目標に組織づくりを進めてきました。
目的は、大きく分けて3つあります。
一つは、各個人の多能工化による加工体制の柔軟化。
各個人が2つ以上のポジションを支障なくこなす事ができれば、加工方法や納期対応に選択の幅ができます。
次に、無理のない有給休暇の取得。
弊社のような小規模企業では、一人ひとりの仕事の比重が大きくて有給休暇の取得が非常に困難です。
結果として、病気や私用でどうしても休まなくてはならない場合に有給休暇が充てがわれているので、有効に利用されているとは言えないのが現状です。
そして、最も大きな目的が管理者の学習時間の確保。
ある程度の立場になると仕事に追われて一日を過ごしてしまうため、管理面において間違った知識や思い込みによる非効率が発生しかねません。
そこで別の視点から専門知識を得るために様々な講習を受講して、知識のブレを修正する機会を作る必要があると感じていました。
世の中の景気が右肩上がりから右肩下がりへ変化する状況では、現場の生産性を見直すことによって、ある程度は持ちこたえることができたでしょうが、低位安定の状況においては、むしろホワイトカラーや現場管理者の生産性の方が重要視されるべきだと思います。
また、それとは別に管理者ほど勉強しなくては、会社の成長が頭打ちになってしまいます。
地位や権力は、自分の無知や能力の低さを隠してしまう怖さがあります。
歴史を鑑としてみれば、隠そうとすればするほど地位や権力を乱用して、組織を崩壊させてしまいます。
そして、最終的には非生産的な派閥や内部分裂を引き起こしてエネルギーを無駄に消費する結果となりかねません。
最近は、若手社員の頑張りによって目標が少しづつ現実化するようになって来ました。
おかげで納期や仕事の内容に合わせて、人員配置を動かしたり、加工方法を検討する選択肢が広がりました。
管理者も少しづつ講習を受講する時間を取れるようにもなりました。
自分の実力を知って、支えてくれる人達に感謝して、お互いがお互いの成長をフォローする事ができれば・・・。
オリンピックの団体競技のメダリスト達が互いを讃える姿に、「個の力」と「チームの力」の融合の大切さを感じました。
K.yamatani