連日マスコミを賑わしている衝突ビデオの流出問題。
政権内部の責任の擦り付け合いで情け無い限りですが、今回の問題がこんなにこじれてしまった原因の一つに問題処理に対するステレオタイプの存在があったような気がします。
おそらく今回のような問題が生じた場合の処理方法は大きく分けて2つあったと思います。
一つは、何事もなかったかのように強制送還。
そして、もう一つは逮捕して国内の法律に照らし合わせて対処する方法でしょう。
今回の一件への対応は、皆さんがご存知の通り後者でした。
ここで海上保安庁が撮った映像の処理方法として次のステレオタイプがあったのではないでしょうか?
強制送還なら非公開。
逮捕なら国際的に認めてもらう為に公開。
ところが政府の対応は、逮捕したにも関わらず映像を非公開。
しかも、その後に船長を釈放してしまいました。
まるでラジオのボリュームのつまみを半時計回りに回したのに音量が大きくなってしまったような違和感をたくさんの人が感じたと思います。
確かに映像の流出は、国家機密の保持と言う観点で見れば大問題であり、国際的な信用問題にも発展しかねない事だと思います。
でも、初動においてステレオタイプに反する方針を取った政府の対応が、心理面において映像の流出を起こすキッカケになった事は否めないのではないかと思いました。
普段の現場作業でも同じですが、ステレオタイプを無視した行動にはトラブルが付き物のようですね。 by keyz