先日、あるニュースで「アメリカ人の60%は、広島・長崎への原爆投下は正しいと思っている」
と言うのを見かけました。
このニュースにふれた時、正直、「まだ、そんな事を言っているのか・・・」と思いました。
別に60%の人達がどうのこうのではなくて、そんな議題が起こることに対してです。
この違和感は、特に広島の平和記念資料館を訪れた事がある人であれば、
同じように感じるかも知れません。
と言うのも、そこには原爆を投下された事への怒りや憎しみが溢れている訳ではなく、
ただ、「2度と同じような事を起こして欲しくない」と言う思いが詰まった場所だからです。
被害者とされるその場所は、過去を教訓として未来へのメッセージを発している。
それに対して加害者とされる人達のメッセージが冒頭のアンケート結果です。
64年も経って、先人の行為に対して何らかの正当性を付け加えなければ肯定できない苦しみに
縛られている現代のアメリカ人に対して、なんとなく同情してしまう部分を感じてしまいました。
会津地方の古い掟に「什の掟」と呼ばれる物があるそうです。
その最後の文句は非常に有名な一言、
「ならぬことはならぬものです」 と言う言葉ですが、
「YES」と「NO」だけでは判断することの出来ない世界をうまく表現していると思います。
自分達は、何か新しい製品の開発や加工方法、事業提案などを行う時に
その世界と対峙する事があります。
そんな時、自分達はその言葉に救われる事で過去への遺恨を残さなくて済むと思えば、
先人に感謝する事がたくさんありそうですね。
やはり、どんな理由があるにせよ「ならぬことはならぬもの」です。 by keyz