去年、大ヒットした映画「容疑者Xの献身」の中で、
「 容疑者X 」こと、数学者の石神が4色問題の証明方法が「美しくない」と表現したシーンがありました。
実に面白い表現だなぁ・・・なんて思ったけれど、何故か、おかしいとは思いませんでした。
と、何気に引っかかっていた表現方法なのですが、その謎がなんとなく解けた気がします。
「国家の品格」を著した数学者の藤原正彦さんによれば、
その表現方法には日本人独特の文化が背景にあるそうです。
と言うのも、日本人は長い歴史の中で独特な芸術センスを身に付けているのだとか・・・。
例えば「字を書く」→「書道」・「お茶を飲む」→「茶道」・「花を観賞する」→「華道」など、
何気ない行動の中に「美しさ」を求めて、一連の動きを一つの芸術にしてしまっている。
仮に欧米の感覚で言えば、それぞれの行動は何かの目的を達成する手段に過ぎないので、
その行動に「美」を求める事は、ナンセンスなのでしょう。
自分自身は、「書道」も「茶道」も「華道」もやっていません。
でも、そのような感覚に違和感を感じないのは、日本人だからなのかな?
ちなみにその感覚は、製造業において大きな意味を持っているようです。
「作業工程」や「工場の環境」、そして「製品のたたずまい」に言葉で言い表すことが出来ない違和感を感じた時は、日本人のDNAが何かを訴えているそうですよ! by keyz