業界用語という言葉がありますよね。
芸能界なんかでは「うまい」を「まいうー」と言葉を逆さまにしたり、
あるいはその業界の人たちにしかわからない隠語というやつを使ったり・・・。
パイプ業界でもパイプの呼び方に特徴があるようで、いくつか紹介してみましょう。
丸パイプの場合は直径×肉厚で表記します。
たとえば27.2×1.9というパイプがあった場合、
そのまま読めば「にじゅうななてんに、かける、いってんきゅう」となりますが、
業界では「てん」や「かける」を省略することがよくあります。
今の例で言えば「にいななにのてんきゅう」となるわけですね。
42.7なら「よんにいなな」76.3なら「ななろくさん」となりますが、
ゼロが入ると「まる」と呼ぶことが多いようです。
50.8のパイプは「ごおまるはち」とか60.5なら「ろくまるご」といった具合ですね。
角パイプの場合も同じような感じなのですが、正方形の場合は特に「○○かく」というように呼びます。
たとえば50×50×2.3の角パイプは「ごじゅっかくのにいさん」というように呼びます。
肉厚を呼ぶときには「てん」を省略するのがほとんどですが、
特に1.2とか1.6など1ミリ代のものは「てん」ではなく「いち」の方を省略したりします。
今の例だと「てんに」「てんろく」となるわけですね。
丸パイプを表示するのに φ という記号を使うのですが、
これは正しくは「ふぁい」(ギリシャ文字)と読みます。
ところがどういうわけか業界の人々はパイプを呼ぶときに決まって「○○ パイ」というように呼ぶのです。
確かに「○○ふぁい」なんて呼ぶとちょっと気の抜けた感じがしますが、
知らない人が聞くと「えっ?パイって数学の π のことじゃないの?」
なんて真剣に悩んでしまうことがありそうですね。