パラレル企業

先日、当社の業務システムに大きな変更がありました。

もともとは災害時のBCP対策として進めていた事ですが、11月からリアル空間とクラウド空間の間で業務用データベースが同期保存されるようになりました。以前から固定電話のシステムや業務管理ソフトの運用はクラウド上で行われていたので、今回のデータベースの同期化によりクラウド版のエーティーケーが完成しました。

そして、これにより事務所内作業のほぼ全てが場所と時間から解放されました。特に影響が大きいのが営業業務です。外出先からでも電話の応答、FAXの送受信や過去の受注履歴の確認、現場の加工予定や加工履歴を確認する事が可能になったので、その気になれば全く会社に来なくても仕事が出来る状態になりました。

ただ、おそらく今まで顔を突き合わせながら仕事をしていた人達が、完全にこの環境を使いこなす事は難しいと思います。なぜなら、今の環境が今の仕事の進め方にフィットしているからです。それがうまくいっていないならともかく、特に問題があると感じていない状態で敢えて環境を変える事はやらないでしょう。

したがって、この新しい環境を有効に活用するには、新しい事業や新しい人材を前提にする必要があるでしょう。そして、そこに出来上がるのはリアル空間とは全く別の動きをするパラレル空間に存在するエーティーケーです。

このパラレル企業が、今後どのような成長を見せるのかが楽しみです。