9月3日の某一般紙のスポーツ欄の見出しに「トラ 優勝の可能性消える・・・・・・」
とありました。この日阪神は勝ったのですが、首位の巨人が勝ったために、リーグ優勝
(=ペナントレース1位のこと。ただし3位以内に入り、クライマックスシリーズに進出
することは含んでいません)の可能性が、この日に完全になくなったのです。
ちなみにこの前日(9月2日朝)、阪神の優勝の可能性が残っている時点での勝敗表(抜粋)は
以下の通りとなっておりました
試合数 勝 負 引分け 勝率 残り試合数
1位 巨人 116 69 35 12 .663 28
2位 中日 117 61 42 14 .592 27
3位 広島 (省略)
4位 ヤクルト (省略)
5位 阪神 117 43 62 12 .410 27
6位 DeNA (省略)
阪神がここから優勝するためには、首位の巨人が残り28試合を0勝28敗、又は
0勝27敗1分けとし、かつ阪神が残り27試合を27勝0敗又は26勝0敗1分けとした場合
阪神 70勝62敗 .530 又は69勝62敗 .527
巨人 69勝62敗 .527 又は69勝63敗 .523
となり、わずかに阪神の勝率が巨人を上回るか、又は同率となります。そしてこのよう
な奇跡的なことが起こったとしても、現在2位の中日が残り27試合を8勝19敗とした場合、
中日 69勝61敗 .531
となるので、中日は残り27試合を8勝19敗未満としてもらう必要があります。
同様に現在3位の広島、4位のヤクルトが阪神の勝率を上回らない場合、阪神は見事
大逆転優勝!!となるわけですが・・・
この「可能性」(9月2日朝の時点での阪神優勝の可能性)がどれくらいなのか気になり、
「どのチームも残り試合に勝つ確率は毎試合50%(引分けは起こらない)」と仮定して
計算しようとしたところ、巨人と阪神の勝敗の条件だけを考慮した段階で、阪神優勝の
確率は何千兆分の1とか何京分の1とか、およそ天文学的な数字となってしまいました。
(中日の勝敗の条件とかを考慮すると更に格段に確率は下がるはずですが、複雑すぎて
とても計算できません)
確かに新聞の言うとおり9月2日朝の時点で阪神優勝の可能性はまだ残っていたのですが、
これは「数学的にゼロではない」というだけで、せいぜい100年の寿命しかない人類にとっての
意味はゼロと言って差し支えないでしょう。
長くなりましたが、そのぐらい今年の阪神に「優勝」という言葉を結びつけるのは難しい。
逆に来年以降の希望があれば救われるのですが、ここ数年とにかく中堅・若手が
育っていないので、来年も、いや来年どころか数年は低迷を覚悟しなければならない
のでは?という不安がよぎります。
調子が良かった会社でも、中堅・若手を育てるのを怠って、気がつくと今の阪神みたいになり、
ベテランが抜けたあとは一気に戦力ダウンした、なんて話はよく聞きます。人を育てるのには
お金と時間がかかるので、ついつい後回しになりがちだと思いますが、やはり多くの企業に
とっては人が経営資源の中核ですよね。ATKも、いつも中堅・若手が元気な会社であって
欲しいと思います。
M.Kato