文化の継承

先日、新聞のひとコマに文化と文明の違いについて書かれていました。
 
簡単に言うと「文化」の広がりには範囲に限りがあり、「文明」の広がりには普遍性があると言うことらしいのですが・・・。
 
身近な例を挙げれば、明治維新の頃、日本人は欧米の文明は素直に取り入れましたが、文化は古来の文化を大事にしてほとんど受け入れる事がなかったと言った具合でしょうか?
 
この日本人が古来から持っている文化は、先日の震災の被災者の方々の行動によく表れて、世界中から賞賛を受けた事は記憶に新しいと思います。
 
 
株式会社エーティーケーは創業して二十数年です。
 
その間に少しずつ企業文化は創造されてきましたが、まだまだ創造途中だと思っています。
 
 
先日、新たに汎用のフライス機と汎用の旋盤機を導入しました。
 
一般的に設備投資をするのなら最新のNCフライスやNC旋盤機を導入するのが筋だと思うのですが、敢えて汎用機を導入するあたりが当社の企業文化だと思っています。
 
「まずは機械の特性を肌でつかんで、それを(説明書には書いていない方法で)応用して新たな作業方法を確立していく!」
 
当然、最初から最新のNC機を導入してしまっては、そんな冒険はできません。
 
そんなこんなで、エーティーケーには他社と同じ機械を使用しながら独自の加工方法を行う技術が少しずつ増えてきました。
 
そして、その開発方法もセットで次世代に継承していく事が、この会社の文化の継承だと思っています。
 
 
いつでも導入できる最新機械よりも企業文化を受け継いだ人材こそが会社の資産であり、財産です。
 
これからも文化の継承に励んで、そんな人材がたくさん生まれる会社になっていければと思っています。
 
そして、いつの日か最新の工作機械ですらおもちゃのように使いこなす人材があふれている工場になれば楽しいですね。
 

by k.yamatani